
05/07/2025
壊れたままの鳥居は、平和の証か、それとも痛みの記憶か
― 長崎・山王神社 一本柱鳥居(二の鳥居)を前に、日本人の「たましい」を問う―
昔から、日本人は壊れたものをそのままにはしませんでした。
災害や戦で焼けた寺社は何度でも再建され、元の美しさを取り戻してきました。
伊勢神宮は20年ごとに新たに建て替えられ、法隆寺も焼け落ちた後に再び立ち上がりました。
傷ついたものは直し、よみがえらせ、そこに新しい命を吹き込む。
それが、日本人が大切にしてきた美意識だったはずです。
けれど、長崎・山王神社の「一本柱鳥居(二の鳥居)」は違います。
1945年、原爆の爆風で折れたその鳥居は、今も片足のまま被爆地のほど近くに立ち続けています。
壊れたままの姿をあえて残すことで、原爆の悲惨さを伝え、記憶をつなごうとしているのです。
同じ境内には、被爆しながらも生き続ける大クスノキがあります。
焼け焦げた幹を抱えながらも、新しい葉を広げ、風に揺れています。
その姿は、傷を越えてなお生きようとする力、未来へと続く希望を教えてくれます。
壊れたままの鳥居と生き続けるクスノキ。
私たちはその両方を見つめながら、どんな未来を描いていくのか。
痛みを忘れず、そして再び歩み出すことができるのか。
海外では、怒りや中傷を「一本の中指」で示すことがあります。
けれど、日本には、二本の指でつくる平和な「ピースサイン」があります。
一本の指で人を傷つけるより、二本の指で平和を願う方が、ずっと日本らしい。
そう信じたいのです。
きょう、2025年7月5日、長崎県美術館で「クスノキ/福山雅治×junaida」展が始まります。
被爆から80年の夏。
大クスノキが生きているこの長崎で、100年前の長崎手彩色絵葉書と傷ついた鳥居を見つめながら、皆さんがこれからの未来を考えていただけたら嬉しいです。 #ピースばい✌️
長崎市被爆80周年記念イベント
「クスノキ/福山雅治×junaida」長崎県美術館
2025年7月5日(土)〜2025年8月31日(日)
——長崎手彩色絵葉書展2025——
2025年8月12日(火)~8月17日(日) 長崎県美術館 入場無料
#100年経っても平和でいてね
#福山雅治 #宝珠幼稚園 #クスノキ